火災保険
火災保険とは、火災等によって生じた建物や家財等の損害を補償する保険です。火災以外にも、落雷・破裂・爆発・風災・雪災などによる損害や消火活動による水漏れの損害も補償の対象になりますが、地震・噴火、またはこれらによる津波を原因とする損害は補償の対象となりません。
火災保険の補償の対象
- 建物:建物のほか、門・塀・垣・物置・車庫も含まれる
- 家財:現金は対象外(盗難は対象)。一般に1個または1組の価格が30万円超の貴金属等は「明記物件」として明記すれば補償の対象となる。
※上記の貴金属等であっても、地震保険では補償対象外です
Q.なぜ火災保険が必要??
A.失火ノ責任ニ関スル法律(失火責任法) 失火により隣家等を全焼させてしまった場合でも、重大な過失がないときは民法上の不法行為責任の規定は適用されないため、隣家等に対して損害賠償責任を負いません。(故意・重過失あり、爆発を除く)。 逆をいえば、隣家からの延焼で自宅が焼失してしまった場合でも、隣家の人が軽過失であれば損害賠償責任がないため、自分自身で火災保険に入っておく必要があるというです。 ただし、借家(借りている建物)での失火については大家さん(家主)に対して賃貸借契約の債務不履行による損害賠償責任を負うため、その賠償のためには借家人賠償責任補償特約を付ける必要があります。
火災保険の主な補償の範囲
火災保険の主な種類として、住宅火災保険と住宅総合保険があります。それぞれの保障の範囲は下記の通りになります
住宅火災保険と住宅総合保険
- 住宅火災保険:火災・落雷・風災などによる損害を補償する火災保険。居住用の建物とその建物内の家財を対象とした保険
- 住宅総合保険:住宅火災保険より補償範囲を広げた火災保険。水災や盗難も補償対象となる
補償の範囲


※地震・噴火・津波・シロアリ被害・経年劣化は対象外となるケースが多いです。詳細は契約中の保険証券の内容をご確認下さい。
地震保険
火災保険では地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は補償されないため、これらの損害に備えるためには地震保険に加入する必要があります。地震保険は火災保険に付帯して加入する必要があります
地震保険の保険金額と保険料
地震保険の保険金額や保険料などについては下記のポイントを参考にしてください
- 補償の対象:居住用建物・生活用動産(家財)→1個または1組の価額が30万円超える貴金属等は対象外
- 保険金額:主契約(火災保険)の保険金額の30~50%の範囲・上限は居住用建物5,000万円、生活用動産1,000万円
- 保険期間:1年または最長5年の複数年
- 保険料:保険会社による違いはない。対象となる建物の所在地(都道府県)と構造によって変わる。4種類の割引き制度があるが重複は出来ない。(割引制度については下図を参考にしてください。)
- 保険金:損害の程度を4区分で評価。その区分に応じた保険金が支払われる。(下図参照)

