損害保険の仕組み
損害保険は4つの原則からできている!!
- 大数の法則:個々の事象は偶発的だったとしても、大数でみると一定の確率性があること
- 収支相等の法則:保険料は、契約者から受け取る保険料総額・運用益と、保険会社が受取人に支払う保険金の総額・経費が等しく(収支相等)なるように算定される
- 給付・反対給付均等の原則(レクシスの原則):リスクの大きさや、事故発生率に応じた保険料を負担しなければならないという原則
- 利得禁止の原則:実際の損害額を超える保険料を受け取ることによって利益を得てはいけないという原則
損害保険料の基本的な仕組みは一番最初に記載した4つの原則から成り立っています。原則1・2は生命保険の項目でも出てきますが、損害保険はさらに2つが加わります
※保険事故が多くなると保険料が高くなる。
※利得禁止の原則は「モラルリスク(保険料の不正取得)を防ぐ」ということ
※損害保険の保険金の原資となる純保険料は、過去の大量なデータによる予定損害率に基づいて算出されます
損害保険の基本用語
- 契約者:保険会社と契約を結ぶ人(保険料を支払う人)
- 被保険者:保険の対象になる人、補償を受ける人
- 保健価額:保険事故時に、被るであろう損害の最高見積額。保険対象の評価額を金銭的に評価したもので、時価や再調達価額で定められている
- 時価:保険事故発生時における対象物の金銭的価値のこと
- 再調達価額:同じものを再築したり、再取得するために必要な金額のこと
- 保険金額:契約時に定める保険金の額のこと。保険事故時に支払われる最高限度額となる
- 保険金:保険事故が発生した時に、保険会社から支払われる
損害保険の掛け方
損害保険の保険金額と保険価額の関係(保険の掛け方)には次の3つがあります
- 超過保険:保険金額が保険価額よりも大きい保険(保険金額>保険価額)損害額の全額が支払われる→実損てん補
- 全部保険:保険金額と保険価額が同じ保険(保険金額=保険価額)損害額の全額が支払われる→実損てん補
- 一部保険:保険金額が保険価額よりも小さい保険(保険金額<保険価額)保険額が削減される→比例てん補
POINT:利得禁止の原則が適用される為、超過保険の場合でも保険価額(損害額)を超える額の保険金は支払われません。つまり、保険価額・損害額が100万円の場合、保険金額が1000万円であっても、100万円を超えて支払われません。
※保険金額を増やしても保険価額・損害分を超えるお金は出ないということです。また、たくさん保険に加入したからと言って保険価額や実際の損害額を超える保険金が払われるわけではありません!!ご注意ください。